〈3679〉じげん (2)
前回の記事でじげんのプラスの面や強みを紹介しましたが、今回は逆の視点からもみていきたいと思います。個別銘柄の分析では、あらゆる要素をニュートラルな視点に立ってみていくことが重要です。盲目的な過信は危険ですが、消極的で些細なマイナス材料に対して悲観的になりポジションを取れずにいる人は投資家には向いていないと思います。
さて、じげんの懸念材料として真っ先に挙がるのが莫大な信用買です。
株価水準が1年前と同じかそれより低い位置で推移している現在、1年以内に買った人の多くは含み損で、株価の下落とともに信用で買い増す悪循環が続きました。株価が800、850とリバウンドしても含み損だったものがやっと±0になったと返済に動き上値抵抗ラインとなっていきます。 このようにしてちっとも上がらない株価に不審が募り緩やかな下落と出来高の低迷が起こっています。
次に挙がる懸念材料は、じげんはマザーズの頃から優良成長企業であり業績や将来の成長性がある程度株価に折り込み済みだとみなされている可能性があることです。株価が低迷している現在でもPER34倍、PSR8倍と数値だけに注目すると割安とは言えません。(PSRは自分が良く使っている指標です。じげんもPSR10倍を超え始めたらポジションを細くしていきます。)
ここからは以上のような状態から、株価が戻る、上昇する、実態価値に収れんし始めるにはどうなったらいいか、いつなのかというお話です。スパークスのバフェットクラブを参考にさせてもらうと、こういった裁定プロセスにはカタリスト(きっかけ)が必要になってきます。代表的なカタリストには、上方修正、社長交代、新製品の開発、M&Aなどがあります。こういったものがきっかけとなりその会社を買いたい人が多くなることで自然と株価は上昇していきます。
ある会社に投資を始めるタイミングとしては、このカタリストをみつけ次第動き出すことです。じげんに関してはここ半年だけでも東証一部指定替え、堅実なM&Aや事業拡大、寺田CFOの取締役昇格など事業は一歩一歩着実に進んでいるのです。
マイナス面をまとめる記事のはずが最後はじげんの圧倒的な伸びしろを期待して終わる形になってしまいました。数年のうちに1000億円企業へ、数十年後には1兆円企業へ、じげんの限りない成長とともに個人投資家Sも成長していきます。
追記: 最後に挙げた時価総額と売り上げの観点から分析できるのがPSRのおもしろいところです。何%の伸びだけでなく企業がどのくらいの規模なのかを把握できるとよりいっそうわくわくする投資対象が見つかりますよ。
〈3679〉じげん (1)
個別銘柄の紹介です。今回紹介するのは今年6月にマザーズから東証1部に指定替えされたじげんという会社。何を隠そう自分が昨年から1年近くに渡って積極的な買い集めをしてきたのはこの会社です。
今や数千株の仕込みが終盤に差し掛かり、個人投資家Sのポートフォリオの50%以上を占める投資活動の運命共同体のような存在です。
じげんは上場以来18四半期連続の前年比増収増益を達成し続ける成長企業ですが、株価のほうは様々な要因によって売り込まれ頭を押さえ込まれています。
週足ベースで見ても指定替え後昨年と同じ水準まで戻ってしまっていますね。VIXショックと重なった時期に一部指定替えのため社長が所持していた株を海外に売り出しました。そのあいだ市場も年末年始の時期とは変わって悲観論が覆い始め、じげんの株価も下がる一方でした。
「強気相場は悲観のなかで生まれ 、懐疑のなかで育ち 、楽観とともに成熟し 、陶酔のなかで消えてゆく 。悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である 」 ― ―ジョン ・テンプルトン卿
伝説のバーゲンハンターと言われるジョン ・テンプルトン卿の言葉です。自分のスタイルはコントラリアン(逆張り投資家)です。
じげんが成長し事業を拡大し売り上げを伸ばしブランドを高めている一方で、株価が下がっている。今の状態を、まさに企業の価値と株価の差が開大しギャップが生じていると捉えています。このギャップが長期にわたって修整されていく裁定プロセスに積極的に参加することが投資家の主な活動だと感じています。
なぜ「じげん」にこだわるのか。考えていること。
この売り出しに伴う低迷は、じげんにとってのグリッチになるのではないか。(ケン・フィッシャーの言う、スーパー企業における一時的な利益の低下やブランクのこと)
アマゾンやグーグルなど世界最先端を行く企業群は今やどれもがプラットフォーマーだということ。(じげんの主な事業はライフメディアプラットホームであり多岐に事業拡大を続けていること)
代表取締役社長平尾 丈CEO、取締役寺田 修輔CFOをはじめ、若く圧倒的な実力を有する優秀な経営陣に率いられた企業群であること
水嶋ヒロ氏がCLO(Chief Lifestyle Officer)に就き、機能だけでなくデザインファーストの時代の流れをも乗りこなしていること
挙げだしたらきりがないのでこの辺にしますが、こんなことを考えています。
次回の記事で、じげんの懸念材料や株価の修整プロセスがいつどうやって起きるのかなど挙げていこうと思います。
StrengthsFinder
ストレングスファインダーとは、米国ギャラップ社の開発した自分の才能を見つける診断ツールです。起業家やビジネスの教育などに積極的に取り入れられているストレングスファインダーを、自分にあった最適な投資手法は何なのか見つけ出すために活用してみました。その人に合った手法は投資を始める前からある程度決まっているといわれています。
ストレングスファインダーでは自分の思考、感情、行動の「特徴」そのものが「才能=強みの元」だと言っています。それらの強みを明らかにし磨きあげることで最高のパフォーマンスを発揮しようというものです。
個人投資家Sの上位5つの資質はこのようになりました。
驚いた事に思考回路が完璧に投資家でした。
これをみて思い浮かぶのは、やはりフィリップ・フィッシャー、そしてチャーリー・マンガーです。
バフェットの投資手法の85%はグレアムから、残り15%はフィッシャーから来ているようですね。
自分の投資手法の30%はフィッシャーから、30%はマンガーから、20%はグレアムから、残り20%はバフェットから学んでいこうと思います。
今まで紹介したことがなかったのですが、実は自分が1番尊敬している投資家はチャーリー・マンガーなんです。
彼の圧倒的な凄さをまた紹介したいと思います。
バーゲンハンター
トルコリラ・ショック?
昨日8/13はちょうど世界遺産 平泉を観光していました。厳美渓の空飛ぶ団子を食べながら市場をチェックしてみると驚くほど急落してるじゃないですか。
いっぱい買わせていただきました。ごちそうさまです。お団子も美味でした。
いつも買ってばかりで自分でもどうやって資金を回しているのか不思議に思うんですが、上昇局面では容赦なく取得単価高いポジションや、弱い銘柄を剥がして50%近くまで資金を手元に持ってきています。
選挙だとか、ミサイルだとか、VIXショックだとか、今回のトルコショックだとか。この先市場は下がっていくんじゃないかと悲観論が増え始めましたね。
今月もあと半分、できればもっとたくさんバーゲンハントしたいと思います。
見ているのは株価ではなく、会社の価値です。不祥事や倒産などの本質的リスクは存在しますが、素晴らしい会社が成長を続ける限りしっかりホールドしてこれからも見守っていきます。
投資の定義
「投資とは 、詳細な分析に基づいたものであり 、元本の安全性を守りつつ 、かつ適正な収益を得るような行動を指す 。そしてこの条件を満たさない売買を 、投機的行動であるという 。」 「賢明なる投資家」ベンジャミン・グレアム
投資の定義をするときはいつもグレアム・ドットアプローチへ回帰します。
最近新たに見つけた定義が自分の取るべき方針と綺麗に一致していたので紹介したいと思います。
「投資とは、企業の実態価値と価格(株価)との間に生じる差異の裁定プロセスに主体的に参加すること」 スパークスグループ
スパークスグループのバフェットクラブのコラムはとても参考になりますよ。
投資家の行動とはまさにこうあるべきだと思いますし、「主体的に」というところがポイントになっているようですね。
投資に関してあまり知らない人からすると、差異の裁定プロセスとはなんぞや?と思うかもしれませんが、長期投資の醍醐味がここにあります。
巷では、投資=お金を増やすこと。投資=業績をみて買うこと。投資=未来を予想すること。などの表面的な言葉だけが騒がれていますが、それだけではとても賢明な投資とは言えません。
経験を積み、さまざまな投資哲学を学びながら、投資の本質的な部分にアプローチすることは個人投資家としても、人間的にも成長できるとても素晴らしい探究です。
buy & hold
正しい魅力的な株を買っておけば 、その株を売るときは … …来ないかもしれない 。
適切な銘柄を選び 、時の試練を耐えたならば 、それを売る理由はあまりないということ。
フィリップ・フィッシャーの「株式投資で普通でない利益を得る」の第6章に書かれたお気に入りの言葉です。
バフェットの投資スタイルの15%はフィッシャーから来ているようですね。
「S−5」に唯一組み込みが確定していて、買い集め終わったと思っていた銘柄がここのとこ安く売り込まれていたのでごそっと買い増しました。
高品質のコーヒー豆が品質落とさず安く買えれば、最高のコーヒータイムがたくさん取れますからね。
積み立てNISA
アクティブ投資は自分で行い、インデックス投資は投資信託やETFに任せています。
以下は積み立てNISAの内訳です。
積み立てNISAは、年間40万×20年間(800万)までが非課税となる国策の一環です。
2018年5月から毎月積み立てて3ヶ月になります。
全世界株式に分散投資をしているバンガードを高比率にして、ついで先進国株式、米国株式としています。
アクティブ運用のひふみが少し入っていますが、これはレオスの投資哲学に賛同していることと、日本特有のアクティブ運用の好成績がいつまで続くのかを実際検証してみたいという思惑を含んだ組み込みです。
個人的に日本の株式市場は、外部要因に対する大袈裟な反応、投機性の高い愚かな資金の流入、過小評価された会社の価値など、いくつかの要因によってこれからも資金の行く末は、強いファンド、強い投資家だと思っています。
運用している個別銘柄に比べれば投資信託に向ける資金はわずかですが、「塵も積もれば山となる」ことや、「ドルコスト平均法」の実証実験だと思って眺めています。
20年後には43歳。時間を味方にして多段階の仕込みをするのはとってもワクワクします。
それにしてもこうやってみると、米国株は強いですね。